10月になっても内定がないとき。内定式の投稿を見たあとの、1週間の動き方
就活・新卒スーツ姿の集合写真が、タイムラインに次々と流れてくる。「内定式、終わりました」の文字に、いいねを押す指が途中で止まる。 自分の予定表には、来週の面接が一件だけ。 この記事は、10月に入っても内定がなくて落ち着かないときに、その日付が何を意味するのかを確かめ、次の1週間の動き方を決めるためのものです。
10月1日は、何の日付なのか
10月1日に内定式が行われる、という話を聞くと、「この日までに内定をもらえなかった自分は遅れている」と感じやすくなります。 まず、この日付が何を決めているのかを、公開されている情報で確かめておきます。
厚生労働省のページ「大学等卒業・修了予定者の就職・採用活動時期について」には、政府が経済団体などに理解と協力を求めている日程ルールが載っています。 2026(令和8)年度卒と2027(令和9)年度卒のどちらの節にも、次の内容が書かれています(2026年10月9日に確認)。 ページの見出しの年度から読むと、いま就活中の27卒(2027年3月卒業予定)は、2026(令和8)年度卒の節にあたります。
- 広報活動開始: 卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降
- 採用選考活動開始: 卒業・修了年度の6月1日以降
- 正式な内定日: 卒業・修了年度の10月1日以降
つまり10月1日は、「正式な内定を出せるようになる日」の起点です。このページからは、10月1日を境に内定のない人を区別する記述は読み取れません。 ページでは、これらの日程は「原則」とされ、政府からの「要請」という形で示されています。 企業ごとの実際の運用は、この記事では確かめられないため、個別の企業の対応が日程に沿っているかどうかは判断しません。
同じページには、「学生の職業選択の自由を侵害する「オワハラ」防止に向けた、事業主・職業紹介事業者向けのリーフレット」も案内されています。 自分の状況が当てはまるかどうかは、個別の事情で変わります。気になる出来事があったときは、一人で抱えずに、大学のキャリアセンターなどに相談してください。
まず、「内定がない」を3つに分けてみる
同じ「内定がない」でも、いまの状態によって、次にやることが変わります。直近の応募を、紙かメモアプリに一行ずつ書き出して、どれに近いかを見てください。 数えるのは、自分の記録だけです。ほかの人の数字と比べる必要はありません。
- 結果待ちが多い。面接は受けていて、返事がまだ来ていない。この場合の課題は、待つあいだの時間の使い方です。
- 応募そのものが止まっている。受ける先を絞りすぎた、疲れて手が止まった、などで、選考に進んでいる企業が少ない。この場合の課題は、受ける先を増やすことです。
- 選考で止まる場所が決まっている。書類は通るが一次面接で止まる、最終面接まで進むが結果が出ない、など。この場合の課題は、その段階の準備を見直すことです。
いくつかが混ざっていても構いません。いちばん多い行を見て、「今週はこの一つだけ直す」と決めると、動き出しやすくなります。 面接で止まる場合は、 面接に落ちた日の夜にやること。次の面接に持ち越す振り返りの仕方 が、書類で話す材料に詰まる場合は ガクチカが「何もない」と感じる就活生へ。小さな経験を言葉にする手順 が、参考になります。
10月以降も募集している先は、どこで見つかるか
春から夏の選考が終わったあとも、採用を続ける企業はあります。複数の就活情報サイトでは、その理由として、 内定の辞退で出た欠員を補う、計画した人数に届かなかった、年間を通して採用する通年採用を導入している、といった事情が挙げられています。 ただし、いつまで募集するか、そもそも募集があるかは企業ごとに違い、一般論から言い切ることはできません。見る場所は次のとおりです。
- 志望する企業の採用ページ。「募集終了」と書かれていない企業や、通年で募集している企業を探します。応募資格と締切は、見つけたその場で控えておきます。
- 大学のキャリアセンター。大学宛ての求人や、卒業生の進路の情報が置かれていることがあります。面談の予約が必要な場合が多いので、早めに空きを確認します。
- 新卒応援ハローワーク。厚生労働省のページには、「大学等を卒業予定の学生・生徒、卒業後おおむね3年以内の方がご利用できます」と書かれています。 担当者を決めた個別支援、応募書類の作成支援、面接対策、セミナーなどを無料で受けられ、各都道府県に1か所以上設置されています(2026年10月9日に確認。 新卒応援ハローワーク|厚生労働省)。
- 就活エージェントなどの民間サービス。面談で状況を整理してもらえるサービスもあります。対象や内容は事業者ごとに違うため、公式の情報を確認してから決めてください。 使い方の線引きは 27卒の就活、何から始める?就活エージェントを使う前に決めておく線引き(広告を含む記事です)に、 タイプ別の見つけ方は タイプ別・エージェント選び方診断(広告を含むページです)にまとめています。
卒業後の選択肢も、地図には入れておく
いまの就活を続けることと、卒業後の道を知っておくことは、両立します。 新卒応援ハローワークは、上のとおり卒業後おおむね3年以内の方も使えます。また、既卒者の応募を受け付ける新卒向けの求人を出す企業もあります。 応募資格の欄に、卒業後の年数がどう書かれているかを、募集要項で確かめてください。
転職の入口に立つ道もあります。1社の経験でエージェントに相談するときの考え方は、 第二新卒で経験した会社が1社だけ、転職エージェントにどう伝える? に書きました。いまの就活をやめるための選択肢ではなく、「ここで終わりではない」と知っておくための地図として、頭の片隅に置いておけます。
次の7日間の動き方(目安)
やることを広げすぎると、疲れて止まります。次の一週間は、下の程度に絞ってみてください。日数や社数は、あくまで目安です。
- 1日目(30分)。直近の応募を一行ずつ書き出し、止まった段階ごとに分けて数える。
- 2日目。大学のキャリアセンターの面談を予約する。新卒応援ハローワークの所在地と受付の方法も調べておく。
- 3日目。募集を続けている企業を3社だけ探し、応募資格と締切をメモする。
- 4日目・5日目。そのうち1社の応募書類を、止まった段階を意識して直す。
- 6日目。面接の受け答えを、キャリアセンターの職員や友人に聞いてもらう。声に出すだけでも構わない。
- 7日目(15分)。この一週間で分かったことを三行で書く。「続ける」「やり方を変える」「相談先を増やす」のどれにするかを決める。
内定式の投稿との距離のとりかた
10月は、他の人の知らせが目に入りやすい時期です。見ないようにするのは難しいので、見る時間を決めておく方法があります。 たとえば、就活に関係のないアカウントの通知を一時的に切る、夜は開かない、などです。 友人の報告にすぐ「おめでとう」と返せない日があっても、それは自然な反応で、友人を祝う気持ちがないという意味にはなりません。
食欲が落ちる、眠れない日が続くなど、日常に影響が出ているときは、大学の学生相談室や、地域の相談窓口、医療機関に話してください。就活の相談とは別に、体調の相談として使えます。
今週のチェックリスト
- ☐ 10月1日は日程ルールで「正式な内定を出せる日」とされていて、出典のページからは内定のない人を区別する記述は読み取れないことを確認した
- ☐ 直近の応募を書き出し、止まっている段階を数えた
- ☐ 大学のキャリアセンターの面談を予約した
- ☐ 募集を続けている企業を、応募資格と締切つきでメモした
- ☐ 新卒応援ハローワークの場所と使い方を調べた
- ☐ SNSを見る時間を、自分で決めた
まとめ
10月1日は、日程ルールで正式な内定を出せる日の起点とされている日付です。出典のページからは、この日を境に内定のない人を区別する記述は読み取れません(個別の企業の運用は確かめていません)。 いまの状態を三つに分け、募集の続く先を探し、キャリアセンターや新卒応援ハローワークのような相談先を増やしながら、一週間の計画を立てる。 そのうえで、七日目の夜に三行の振り返りを書いているとき、画面の向こうの内定式を、少し離れた場所から見られるようになっているかもしれません。 頭の中でぐるぐる回っていた「自分だけ」が、「今週はこれをやった」という記録に変わり始める。 今夜、最初の一行に書くとしたら、直近で受けた企業の名前は何ですか。
本記事は一般的な情報提供を目的とした編集部独自のコンテンツです。日程ルールは政府からの要請として示されたもので、個別の企業の対応や、就職活動中のトラブルの判断は、 大学のキャリアセンターや公的な相談窓口などの専門家にご確認ください。 心身の不調がある場合は、学生相談室や医療機関などにご相談ください。 選考や就職活動の結果について、特定の結果を保証するものではありません。